なにわ文楽ふぁん倶楽部
正月公演物語解説
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2020年 正月文楽公演
物語解説
文楽公演・鑑賞会
  1
七福神宝入舩 しちふくじんたからのいりふね
招福の移り変わり
江戸時代、枕の下に宝船の絵を入れて初夢祈願→絵師が描くようになる→宝船に七福神が乗る
江戸時代末期に素浄瑠璃→明治に人形浄瑠璃→文楽劇場で1981年に復活公演→ほぼ2年毎に上演
物語
四方の春風豊にて…浮かれ出でたる神々の七つの福を銘々に積むや宝の船遊び…サアこれから銘々に嗜みの芸尽くし… 芸 …実に福神の音曲の数を並べて積み上げし浪乗船の音のよき
七福神の芸
 寿老人…三味線    布袋…腹鼓     大黒天…胡弓
 弁財天…琵琶
 福禄寿…角兵衛獅子  恵比寿…船端太鼓  毘沙門天…船歌

七福神の身上調査
寿老人…道教の神仙、中国の伝説上の人物、南極老人星(カノープス)の化身とされる
布袋…(?-917)唐代末から五代時代にかけて明州(中国浙江省寧波市)に実在したとされる伝説的な仏僧
大黒天…(Mahākālaマハーカーラ 音写:摩訶迦羅など)ヒンドゥー教のシヴァ神の異名、これが仏教に取り入れられた
弁財天…(Sarasvatī)ヒンドゥー教の女神サラスヴァティが仏教の守護神となる。智慧、長寿、富を与えるとされる
福禄寿…道教で希求される願い、幸福、封禄、長寿の三徳の具現化。宋の道士・天南星の化身されることもある
恵比寿…日本の福の神。漁業の神でもあり、後に留守神、さらには商いの神ともされた
毘沙門天…(Vaiśravaṇaヴァイシュラヴァナ)仏教における天部の仏神四天王の一尊に数えられる武神。多聞天とも表わされる
傾城反魂香 けいせいはんごんこう
概説
近松門左衛門作の時代物三段。1708年初演。絵師・狩野元信と土佐派の絵師達を巻き込んだお家騒動の創作物語。現在は上の巻「土佐将監…」だけが上演される
土佐将監閑居の段

絵師と世俗画
狩野元信…(1476.8.28-1559.11.5)室町時代の絵師。狩野派2代目。父・正信の画風を継承するとともに、漢画の画法を整理しつつ大和絵の技法を取り入れ狩野派の画風の大成
土佐光信…(1434.5.20-1525.6.10)室町時代中期から戦国時代にかけての大和絵の絵師。土佐派中興の祖とされる
大津絵…大津市で江戸時代初期から名産としてきた民俗絵画で、旅人たちの土産物・護符として売られていた

狩野元信:白衣観音図

土佐光信:『十王図』三途川

人物・人形役割
土佐将監光信 
… 土佐派の絵師 
… 吉田玉也
将監奥方 
… 
… 吉田文昇
浮世又平 
… 将監の弟子 吃り 大津絵を売って暮らす 
… 桐竹勘十郎
女房おとく 
… 
… 豊松清十郎
修理之介 
… 将監の弟子 弟弟子 
… 吉田玉勢
狩野雅楽之介 
… 狩野元信の弟子 
… 吉田一輔
太夫  
… 口:竹本希太夫 
… 奥:竹本錣太夫 
三味線 
…   竹澤團吾 
…   竹澤宗助 鶴澤寛太郎 
物語
禁裏の絵師・土佐将監、勘当されて山科に閑居。
虎が出たとの騒動。虎は狩野元信の絵から抜け出たものと見破り、弟子の修理之介が筆を取って消す。その功で将監は修理之介に土佐光澄の名を許す。
兄弟子・吃りの又平、妻おとくを伴って登場。又平は自分も土佐の名が欲しいと主張するが、功なしとして許されない。
狩野の弟子・雅楽之介が危機の急報。主家の姫がさらわれた。将監に姫の救出を頼み去る。
弁の立つものを使者に立てて姫を奪い返そうと修理之介に使者の命が下る。譲ってくれと又平、拒絶されもはやこれまでと死を決意。
最後に手水鉢に自画像を描くと、絵が石を抜けて通る。驚嘆した将監、又平に土佐光起の名を許す。以下めでたしの結末。
曲輪 くるわぶんしょう

概説
近松門左衛門作「傾城阿波鳴渡」(1711)から上の巻「吉田屋」を独立させて首尾をつけた作。1794年初演。
名妓夕霧
扇屋夕霧…(?-1678正月)大阪新町扇屋の抱え太夫。太夫は大阪の遊女で最高の位。江戸の高尾、京の吉野と並び称せられたが、全盛の若さで世を去った。その死を悼み屡々歌舞伎に仕組み込まれた。
遊郭・遊女の機能・格式
置屋…遊女を置いて(生活させて)いる店
茶屋…客を取り、置屋から遊女を呼んで遊ばせる店
揚屋…茶屋と機能は同じだが、より格式の高い店
太夫は官許の遊女の最上位(江戸吉原では花魁)、天神はその次位…揚げ代が25匁だったことから北野天神(北野天満宮)の縁日の25日にかけて天神と呼ばれた
吉田屋の段

人物・人形役割
扇屋夕霧 
… 太夫 
… 吉田和夫
藤屋伊左衛門 
… 借金をかかえ豪商藤屋を勘当された放蕩息子 
… 吉田玉男
吉田屋喜左衛門 
… 揚屋の亭主 
… 桐竹勘壽
女房おきさ 
… 吉田屋女房 
… 吉田簑助
太夫  
… 口:豊竹睦太夫 
… 豊竹咲太夫 竹本織太夫 豊竹籐太夫 ほか 
三味線 
…   野澤勝平  野澤錦吾 
… 竹澤燕三 ほか 
物語
何事も起こらない遊郭の情景
尾羽打ち枯らし、紙衣を着た伊左衛門が吉田屋で主人を呼ぶ。主人は伊左衛門と気がつき上げる。夕霧が来て、拗ねて甘えて連れない素振り、勝手にどうぞ。やがて、打ち解け、勘当が解けためでたい知らせも入ってめでたし。
  2
頁制作1996.2.10  更新 2019年4月
頁制作・デザイン・イラスト・画像処理:明石六郎
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